人手不足の事業所は、作業の効率化が鍵になる!

人手不足は介護業界において深刻な問題となっている。しかも、たとえ人手不足でも、利用者がいる限り少ない人員で業務をこなして行かなければならないため、事業者はもちろんのこと、介護スタッフも工夫をすることが大切だ。

介護現場の人手不足で一番困ってしまうのは、現場の介護士だろう。法改正により、介護業界では、最大で1人の介護士が10人もの高齢者の面倒を見なければならないケースもあるが、人手が足りていないと仕事量は増し、それに伴うリスクも増えてしまう。目を離したすきに、認知症の高齢者が他の高齢者に暴力を働いてしまったり、予想もしない行動を起こして事故に至るケースもあるようだ。したがって、人手不足の事業所で働く介護士は、現場のリソースをフル活用して仕事をこなす必要があるのだ。

例えば、要介護度が1から5までの高齢者が入所することの多い特別養護老人ホームの場合、高齢者の介護記録に書かれている健康状態や注意点をあらかじめチェックし、業務時に注意しなければならない利用者と、比較的自立している利用者とを把握したうえでケアすることが大切だ。また、少ない人員で現場を回すためには事前準備は欠かせない。引継ぎや申し送りの時に、よく話を聞いて次に何をしなければいけないのかを理解し、隙間時間を見つけて、次の作業の準備をしていくと時間を有効活用できるだろう。さらに、特別養護老人ホームやショートステイなどの場合、業務内容が多岐にわたるので、職員同士の連携が大切になる。この連携をスムーズに行うためには、日毎からのコミュニケーションがポイントになるので、チームワークを良くすることも心がけるべきだろう。